前回<
父性の源泉>の最後に、ブログ『夜間飛行』「
神道について」を紹介したが、同項の末尾に、中編小説『記号のような男』に関する次のような文章を載せた。
(引用開始)
先日あたらしい小説『
記号のような男』を書いた(小説投稿サイト「カクヨム」)。主眼は「形のあるものをつなぐと、形のないことのつながりが見えてくる」というテーマなのだが、社会の奥にある人々の心の拠り所として、「神道=山岳信仰」というコンセプトを明示採用してみた。併せてお読みいただけると嬉しい。
(引用終了)
小説の舞台は埼玉県・桑富市という架空の街、主人公はそこにある半官半民の研究所に勤める柴山輝夫(三十七歳)、妻の良子と三歳になる男の子(輝樹)と暮らしている。<あとがき>を載せておこう。
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<あとがき>
この小説は、記号のような男・キーオと呼ばれる男が、「並木の緑をつなぎたい」というへんなアイデアを思いついたことに始まる170枚ほどの中篇です。そのアイデアが元になって、町の人たちが集う公園ができたり、緑道のトンネルがつくられたり。作中、禅寺住職・遂慧のいう「形のあるものをつなぐと、形のないことのつながりが見えてくる」という言葉がテーマです。ブログ『夜間飛行』で論じてきた、民俗学者・吉野裕子氏や宗教学者・島田裕巳氏などの、日本社会に関する民俗学・宗教学的知見を隠し味にさせてもらいました。どうぞお楽しみ下さい。これからも私の妄想にお付き合いいただけるようであれば、続編にもチャレンジしたいと思います。
茂木賛
7/3/2016
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私はこれまで九つほど小説を書いてきた。そのうちの五つは、同ブログで展開してきた「複眼主義」や「モノコト・シフト」、「スモールビジネス」や「街づくり」などの評論テーマを、フィクションの形で展開したものだ。
『僕のH2O』(中編・複眼主義)
『僕のH2O ブログ編』(対話篇・複眼主義)
『あなたの中にあなたはいない』(中編・複眼主義、街づくり)
『古い校舎に陽が昇る』(綾木考二郎シリーズA、街づくり)
『記号のような男』(中編・モノコト・シフト、街づくり)
『僕のH2O』と『記号のような男』以外、この「茂木賛の世界」サイト(「作品リスト・オリジナル作品」)で閲覧できる。
65歳になってビジネス・コンサルの方は休業したので、これからも努力して、より豊かなフィクションを書いてゆきたい。読者諸氏のご鞭撻をお待ちしている。投稿は気軽に当サイトへどうぞ。
尚、上記以外の小説四つは次の通り。いづれもこのサイトで閲覧できる。
『蔦の館』(綾木考二郎シリーズ@)
『太陽の飛沫』(中編)
『老木の白雪』(短編)
『夜のカフェ』(短編)
P.S. 小説『記号のような男』はリライトを計画中。小説投稿サイト「カクヨム」の該当記事を非公開にしました。(3/7/2019) 当電子書籍サイト「
茂木賛の世界」に小説『記号のような男』のリライトバージョンをアップしました。(5/26/2019)